2016年5月5日木曜日

『ありがとう』の効用

 先日、病院にコンタクトレンズを作りに行った時の事です。
 その病院は近所でも評判のお医者様で、待合室は常に混雑しています。
 午前中も遅くに受付をした私は、検査はしてもらえたものの診察は午後になると言われてしまいました。

 『そうなるだろうな~』とは思っていたので、雑用をすませ、午後、再び病院へ。
 さすがに、午後は誰一人待つ人もなくスムーズに中待合へ呼んでもらえました。

 が、中待合で待っていると私の前に診察を受けている方が年配のご婦人のご様子。
 心配性なのか、診察は終わっているようでしたが先生に何度も同じことを聞いているらしく、話がかなりリフレインしていました。
 『お年寄りは心配性だもんね』と思ったものの、同じ話が3回目を迎えた時には『わざわざ、出直してきたのにー』とイライラしてしまいました。
 
 その後、話はなんとか落ち着き、私も無事、診察してもらえました。

 今度は会計を待っていると、私の前に先程のご婦人が。
 その方は弱視らしく、会計カウンターにカルテを出したものの、カウンターから1mほど離れたソファが見えないようでした。
 一歩ずつ確かめるような感じでおそるおそる歩いていらしたので、私は思わずその方の手を取って「ソファはこちらですよ」と教えてさしあげました。
 その方は手探りでソファを探し当て、腰を落ち着けられた後「ありがとう」と言ってくださいました。


 が、私としては先程その方にイライラしてしまった手前、気まずいような嬉しいような何とも曖昧な気持ちになってしまいました。
 せっかく「ありがとう」と言ってもらえたのにその言葉を素直に受けられなかった自分が何とも情けなく、『いつでも心穏やかで、落ち着いている人』になりたいなと思った出来事でした。